ピエロとは数あるクラウンの中の一つですが、日本ではピエロ=クラウンと言う認識が一般的です。
今回はピエロも含めてクラウン全体のメイクがもたらす意味について考えていきたいと思います。
そこにはクラウンの歴史とも大きな関係があります。決して適当にメイクしているわけではないのです。
ピエロ(クラウン)のイメージ
日本におけるピエロのイメージは顔を白く塗り、赤い鼻をつけたおどけて人々を笑わせる存在です。
・サーカスでは人気者。
・街中やイベント会場にいれば何か楽しそうなことをしてくれそうなワクワク感を出してくれる人。
・かわいいマスコットキャラクター的な存在。
こういったイメージですね。
ピエロ(クラウン)がいるだけで非日常的な夢の世界をイメージさせてくれる。
これが日本におけるピエロが持つ大きな役割だと思います。
だから夢を売りたいお店やワクワク感を演出したいお店、子供たちが集まってほしいお店などでイメージキャラクターとして使われていることも多いです。
ピエロ(クラウン)のもともとの役割
ピエロ(クラウン)メイクの説明をする前にピエロ(クラウン)がもともと持つ役割について説明しないといけないです。
これはサーカスができるはるか昔に遡ります。
人間の社会(集まり)ができると、そこには娯楽というものが必要不可欠となります。
そこで生まれたのが見世物という文化です。
見世物とは、曲芸や怪力男や音楽などのイメージが今はありますが、そのもっと前は奇形児や心身障碍者を見世物として使われていた歴史があります。
手足がない芋虫男、小人症の人を使った小人、ひどいやけどを負い顔がただれた人を使った化け物、知的障碍者を使ったおかしな人(阿呆)。
こういった人達を見世物として、娯楽として人々を楽しませる歴史が存在しました。
これは、大衆娯楽としてだけではなく、王族や貴族や宮廷などでも人気がありました。
特に知的障碍者は世間体を考えないで発言してしまうことから神と通じていると考えらえ、王族に唯一意見できる存在として重宝されてきた歴史もありました。
街中で政治に対する不満が高まるとき、それをまともに演説してしまうと、殺されたり罰せられる時代、唯一意見が言える存在である知的障碍者(阿呆)を取り入れた見世物として民衆に訴えかけていたそうです。
これが大衆娯楽として発展していきました。
なので、人々が集まる娯楽を作って人々が楽しみ、その中に社会風刺も入れて間接的に政治に訴えかける。
このような娯楽が広がっていきました。
大衆娯楽として発展していくと、障碍者を真似たキャラクターが出てきます。
心身障碍者も身体障碍者も一緒くたに考えられていた時代、神と通じる阿呆を演じるにあたり、まねされ、誇張されてきたのがクラウンメイクの原型であると考えられています。
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ピエロ(クラウン)メイクの意味
ピエロ(クラウン)メイクにはいくつかの種類があります。
顔を白く塗るホワイト
部分的に白く塗るオーギュスト
それ以外のキャラクター(真っ黒な口ひげを描かれるなど)
言い方は団体や国によって違ってくるとは思いますが、ざっくりとはこの3タイプに分かれます。
先ほどの歴史背景が大きく関わってくるのがオーギュストです。
目の周りを白く塗る
これはギョロ目をイメージして描かれ始めたメイクです。
口の周りを白く塗る
これは大口をイメージして描かれ始めたメイクです。
この二つのメイクは、奇形児(障碍者)を思わせる誇張されたメイクだと言われています。
赤い鼻
赤く腫れあがった鼻をイメージしたメイクです。
- 酔っ払っている。
- 蜂に刺された。
- こすりすぎた。
など、理由は様々です。
顔を白く塗る
ホワイトクラウンと呼ばれるもの
感情が表に出ないことをイメージしたメイクです。
- クールなキャラクター
- 何があっても動じないキャラクター
- 引っ込み思案なキャラクター
など、これも理由は様々ですが、中には一部だけ色を付けて、その部分を引き立たせて感情を豊かに見せる為に使われている場合もあります。
ちなみにアルジェントさーかすのロイくんは、アルビノを表現しています。
顎ヒゲを真っ黒に描く
アメリカの労働者をイメージしたメイクが始まりだと言われています。
ピエロ(クラウン)は時代とともに社会風刺を行うキャラクターが多いため、アメリカの労働者を皮肉ったり、その時代の政治に対する皮肉を行うときに作られたと言われています。
目の上や下に黒点を描く
これもギョロ目の延長上で、黒目が大きい事を意味します。
現代では、目が大きく見えてかわいく見せる為のテクニックとして使われることもあります。
目の上下に縦線を描く
これは目が見えないことを表現した事が始まりだと言われています。
現在ではこの意味がなくなり、ピエロ(クラウン)のイメージとして残っていることから、盲目とは関係なく使われていることが多いです。
この縦線が横にも書かれて✖印になり、太くしたところから星形になる。
ピエロ(クラウン)の目の周りに星形があるイメージの原型はこれではないでしょうか?
目の周りの星形
上記の縦線を描いたものの発展から星形に変わっていったという仮説も成り立ちますが、
殴られて字になったとか、目から星が出るという表現があるようにそういった性格を表現している場合もあります。
頬を赤く塗る
オーギュストメイクの口の周りの輪郭の赤も含まれます。
これは頬が赤くなっていることを誇張したメイクです。
- 酒を飲んで赤くなっている。
- 恥ずかしくて赤くなっている。
- 興奮しすぎて赤くなっている。
これ等を誇張して描かれたメイクです。
涙
クラウンの中のキャラクターの一つピエロにも涙が描かれています。
- ピエロ(クラウン)の心の涙
- 人のことを思いやり流す涙
- 人の心の痛みを知って流す涙
これらを表現したメイクです。
舞台メイクの延長
現代では舞台メイクのかわいく見せる、きれいに見せる、格好よく見せる為のメイクを誇張して描かれていることがよくあります。
ピエロ(クラウン)じゃなく、街中でそんなメイクをしていたらちょっと恥ずかしい!位大げさに描かれていることが多いです。
ピエロ(クラウン)メイクまとめ
これらからもわかるように、ピエロ(クラウン)メイクには大きく三つの意味があります。
- 顔のパーツの誇張
- 心模様や性格を表現したもの
- 舞台メイクの誇張
ピエロ(クラウン)メイクとは、これらのものを使ってピエロ(クラウン)一人一人のキャラクターを表現したメイク行っているのです。
ピエロ(クラウン)メイクを見ればその人がどのようなキャラクターなのかがわかる。
これがピエロ(クラウン)メイクです。
メイクと行っていることがマッチしていると、ショーを見ている観客の心に入りやすくなりますし、それを裏切った時に笑いに変わるポイントとしても使えます。
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ピエロ(クラウン)メイクの効果
現代、特に日本でのピエロ(クラウン)にはディ●ニーランドのミッ●ーマウスのようにマスコットキャラクター的な人気があります。
その為、人気が出やすいようにかわいいメイクを行うパフォーマーが多いです。
そのため、メイクの意味とキャラクターをマッチさせるために一人一人研究して、自分ならではのメイクを考えています。
だからミッ●ーマウスのようにすべてのピエロ(クラウン)が同じではなく、一人一人違う個性を持ったピエロ(クラウン)が誕生するのです。
ピエロ(クラウン)メイクを行うときの注意点
ピエロ(クラウン)メイクをやってみたいと思う人も多いと思います。
その時よく見られるのが、本来顔にはないハートやオンプなどを描く人がいますが、それを描いてしまうとそのイメージがものすごく強くなってしまいます。
時には個人のキャラクターを消してしまうほどに!
キャラを消してしまうほどのイメージを植え付けてしまうと、あなたがメイクする意味が無くなってしまうため、あなたのキャラクターを消さないように、よく考えて描くようにしないと第三者から見て違和感が凄く出てしまうので注意しましょう。
ピエロ(クラウン)メイクを行った後の注意点
ピエロ=すべての人に人気者ではありません。
特に子供からしたら化け物に見えてしまうこともあります。
その理由はクラウンメイク自体が奇形児をモチーフにしているところが原点であることから、潜在的に怖いと思わせてしまうことがあります。
そのため、第三者にはいきなり近づかずに、コミュニケーションを取りながらゆっくり近づいていく事を心がけましょう。
一般的にはピエロ(クラウン)=かわいい・人気者というイメージが強いため、
周囲の人が喜んだり、笑っているところを見て小さな子供たちも楽しいものだという印象が入ってきます。
少しでも怖がっている人がいるときは、先に周りの人たちを楽しませて、楽しい空間を作ってから徐々に怖がっている人とコミュニケーションを取って行きましょう。
ピエロ(クラウン)についてもっと詳しく知りたい。
この記事を書いているアルジェントさーかすのGEN(ジェン)はピエロ(クラウン)に関する記事をいくつも書いています。
他の記事を見たい方はこちらをご覧ください。
ピエロとはクラウン(道化師)の事を指します。ピエロ・クラウン(Clown)・道化師のすべて!!
『#クラウン』ジャック2021
ピエロとは、数多く存在するクラウン(道化師)の中の1キャラクターの事を指します。
このブログではピエロ(クラウン)と表現していますが、道化師の事を正しく言うとクラウン(Clown)と言います。
ところがクラウンで検索すると車の事ばかり出てきてしまいます。
そこで!
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大道芸人GEN(ジェン)
1999年に路上に立つところから大道芸を始める。
バルーンアートの露天商からスタートするが、大道芸の世界に惹かれていき芸を見いつけるためにパントマイムスクールに通うようになる。
バルーンアートが出来たことと、人前に立つ経験があった事から即戦力として期待され、3日で専門コースに入れさせられる。
現場に立つための条件としてクラウンメイクをすることが条件だったため、クラウンとしてバルーンアートを行う。
その後、クラウンに惹かれていき日本のクラウンについて勉強を始める。
主にリングリングサーカスのクラウンカレッジジャパンのクラウンについて勉強する。
クラウン(道化師)とピエロの違いについて興味を持ちいろいろと調べ始める。
当時の日本のクラウンが世界のクラウンとだいぶ違うことに気が付き海外のクラウンについて勉強を始める。
とくに勉強をしたのがヨーロッパのスタイル
メイクしているのがクラウン(道化師)と思われている日本とは違い、世界にはメイクをしていないクラウンもたくさんいる事を知り、クラウンの本質についてはまり込んでいく。
大道芸人としての活動と、クラウン(道化師)としてのイベントパフォーマンスを行っていたが、派手に転ぶクラウン(道化師)がやりたくてサーカス学校に入学
サーカス学校を知るきっかけとしてはCHEEKY!としゅうちょうが行っているホッチポッチ(正式名のスペルは忘れました(;^ω^) )を見て、このクラウンパフォーマンスがやりたいと、CHEEKY!に押しかけ弟子入りするような形でサーカス学校まで追いかけていき、そのまま入校!
後にCHEEKY!とアクロバットコメディTim Tamを結成して大道芸フェスティバルなどで活躍する。
Tim Tamは・・・Cartoon Clown(カートゥーン クラウン)→アクロバットクラウン→アクロバットコメディと、日本の需要とイメージに合うようにネーミングを変更していき、『アクロバットコメディ』という日本での新ジャンルを確立させた大道芸ユニットです。
その後
ツィルクロータス
GちょこMarble
ハッピーメリーサーカス
アルジェントさーかす
など様々なグループショーを作っていくが、気持ちは常にクラウン(道化師)として活動を行っている。
現在は大道芸人GEN(ジェン)・アルジェントさーかす・ハッピーメリーサーカスの3つを軸に活動している。
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