大道芸やパフォーマンスが終わってからするべき事! 自分だけの武器を身に付けろ!

パフォーマー育成

先日『伸び代しかないという考え方!失敗は成功のもととは?失敗しない人は成長が遅い理由』というブログを書きました。

この内容を大道芸やパフォーマンスを行うパフォーマー向けにもう少しかみ砕いてお話ししてみたいと思います。

だけど、失敗に対する考え方は前の記事がベースとなって失敗を味方につける考え方ができないと、これからお話しすることが前に進まないので、先に前回の記事を読んでください。

パフォーマーにとっての失敗とは?

パフォーマンスを行っていく中で失敗とはどのようなことでしょうか?

  • お客さんがあまり集まらなかった。
  • あまり盛り上がらなかった。
  • いまいちうけなかった。
  • 技が決まらなかった。

こういったことですよね。

もちろんもっと大きな失敗もあると思います。

  • 大きなクレームがきた。
  • 誰かを怪我させた。
  • 何かを壊した。

こういった大きな失敗は前の記事をもとにちゃんと解決策を考える必要がありますが、パフォーマーとして成長していくためには前半で書いたようなもっと小さな失敗に目を向けなければなりません。

小さな失敗というか、うまくいかなかった程度の事、これに注目していくことで同じような事態をひとつづつ潰していくことができます。

当然現場の違い、地域性の違い、見ている人の違いなど、様々な要素が加わってくるパフォーマンス業界、一筋縄にはいきません。

それでもひとつづつ問題を解決していくこれが大切なのですが、

パフォーマンスを始めて間もない人たちはこれよりも先に行わないといけないことがあります。

うまくいかないことを治すよりも優先すべきこと。

それは、うまくいったところをさらに伸ばしていくことです。

これを行うことによって、

あなたならではの武器を手にする事が出来ます。

逆の言い方をすると、武器がない状態で悪いところがなく問題を起こさないショーができるようになっても、面白くないので誰もショーの依頼を頼もうとは思いません。

まずは他の人にはない、自分だけの武器を手にする必要があります。

我々がいるパフォーマンス業界は、減点方式の競技ではありません。
加点方式だと考えていいと思います。

それに、悪いところを治すよりもいいところを伸ばす方が、楽しいし熱が入るため伸びやすいです。

マイナス10点のものを治しても0点にしかなりませんが、10点あるものを加点しようと思えば、天井なしで伸ばしていくことも可能だからです。

悪いところを治すのは、そのあとでも全然いいのです。

悪いところを治すのはいつやるかというと、伸び悩んだときと、仕事を取っていく上で弊害となった時、周囲から指摘を受ける量が増えた時。そんなときは向き合った方がいいですが、これらは、あなた自身に武器があってパフォーマーとして目立って注目を集められるようになることの方が大切です。。
(人間としてのモラルやマナーはまた別の話です。)

自分ならではの武器とは!

ここで言う武器というのは、オリジナルの技、誰もやれないハイレベルの技という意味ではありません。

もちろんこれも武器にはなります。お客さんもハイレベルの技を見たいと思う人は沢山いると思います。

ですが、武器が技術だけであれば、いつか人にまねされてしまい追い抜かれていく日が来ます。

技術は技術で追及する必要はもちろんありますが、今僕が言っているのはあなたのキャラクターからくる武器です。

キャラクターからくる間であったり、キャラクターからくるしぐさであったり、行動、ネタ、そういったものが他の人では真似できない自分だけの武器となっていきます。

キャラクターというと皆さん難しく考えすぎですが、何もキャラクターを演じるだけがすべてではないです。

あなたのままでいいのです。
人間一人一人に個性があるようにあなた自身がキャラクターとなっていくのです。

キャラクターを演じていく上でも、あなたというキャラクターの上に役を演じていくため、自分を無視して演じると、薄っぺらいキャラクターになってしまうので、まずはあなた自身のままで考えればいいので、難しく考える必要はありません。

ではどうしたらよいのか?

これは僕が指導してきた人たちの中で、ほおっておくとほとんどの人が行おうとしていなかったので、これがやれるようになると

パフォーマンス業界の中ではありえないぐらい急成長していけること

だと思います。

それは、ショーが終わった時に「よかったと実感がある場所を思い出して、もっと良くするためにはどうしたらよいのか?ということを考える。」ということです。

  • 盛り上がった所
  • うけた所
  • 一体感が生まれた所
  • 残念がられた所
  • 観客が増えた所
  • 自分が楽しくなってきた所
  • 自分がノッてきた所
  • 観客がノッてきた所

などなど、他にもあると思いますが、こういったところをもっとよくするにはどうしたらよいか?ということを考える必要があるのです。

良かったところを、もっと良くする為にはどうしたらよいのか?

  • 間なのか?前振りが必要なのか?
  • 一度失敗した方がいいのか?
  • テンポなのか?
  • 音楽なのか?
  • 客への心遣いなのか?
  • 道具への愛情なのか?
  • 構成なのか?
  • ネタを追加した方がいいのか?
  • 減らした方がいいのか?
  • わかりやすくした方がいいのか?
  • わかりにくくした方がいいのか?

手口は無限にあります。

自分で試してみたいことがあったり、思いついたことはどんどん試していきましょう。

また、人が行っている手口も試してみる必要があります。

ここで結構皆さん思い違いをしている人が多いのですが、「人のネタは使ってはいけない!」と思っている方が多いのですが、練習では行っていく必要があります。

これは、もし人のネタや技をやってはいけないという決まりがあったとしたら、3個ボールジャグリングも風船で何か作るにしても何をするにしても誰かが考えたオリジナルだったはずです。

これはジャズのアドリブが素晴らしいミュージシャンに聞いた話なのですが、アドリブ(楽譜にないフレーズ)を演奏できるようにするためには、過去の素晴らしいミュージシャンたちのアドリブを何回も・・・何百通りも練習するそうです。そうすることによって、アドリブをするときにスムーズにいいフレーズが演奏できるそうです。
こういったことを行っていくうちに自分だけのオリジナルが出てくるそうです。

こういったことからも、自分が素晴らしいと思った手口は勉強しておく必要があるのです。

もし、本番でそのまま使うならオリジナルの人に感謝の気持ちを持って、オリジナルの人の価値が下がらないように行わないといけないです。
が、使っちゃいけないということはないです。
本人の前で「あなたのこのネタが大好きで、素晴らしいと思ったので、使わせていただいています。」という気持ちで、堂々と行えるくらいクオリティーを高めておく必要があることは言うまでもありません。
もちろんそれが自分のオリジナルだと言ってしまうことは言語道断です。
※もしオリジナルの人に「やらないでくれ!」と言われた場合は本番で使うのはやめた方がいいです。
※人の作品をそのまま本番で真似することもやめた方がいいです。ここで言っているのは、あくまで手口を真似る。手口を勉強する。ということです。

人の手口を勉強するときに、たった一人の人から勉強してしまうと、その人のキャラを真似てしまうことになりやすいので、いろんな人の手口を勉強し、複合していく必要があります。
誰かの真似をしてもオリジナルは越えられないですから、自分を磨いた方が一定レベルを超える為には早いので、一人に絞らずにいろんな人から勉強しましょう。

但し、直接習う場合はその限りではありません。

そして、人の手口であろうと、自分が考えたものであろうと、「もっと良くするためにはどうしたらよいか?」ということは考え続けていく必要があります。

これを毎回繰り返していくうちに自分だけの武器を身に付けていくことができます。

そしてこれはパフォーマーを続けていく上で生涯続けていく必要があります。

なので、ある程度身についたら、上手くいかなかったところを解決していく必要があります。

パフォーマーとして一定レベルまで達したら良い所と、上手くいかなかった所の両方を考えていく必要があります。

但し、大問題となってしまった失敗や、大問題となる可能性があるものは先に解決しておく必要がもちろんあるので、完全に無視していいというわけではありません。

だけど、はじめのうちはとにかく前を向いて進み続けましょう。

GEN(ジェン)

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