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道化師を学ぶ! 人の心をつかむ方法!クラウン芸の本質がわかれば人はついてくる。

パフォーマー育成
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道化師とはクラウンのことである。
最近クラウンが増えてきている。だがちゃんとしたクラウンを教えてくれるところが圧倒的に不足している。
そんなクラウン達の手助けになればいいなと考える。
これはクラウンだけではなく、すべてのパフォーマーができた方がいいことである。
観客の心をつかめるパフォーマーが一人でも増えてほしい。

道化師を学びたい

最近、大道芸やパフォーマンス業界で道化師(クラウン)が増えている。

しかし、しっかりした道化師を学べる所は意外と少ない。

道化師の格好を指導してくれる所はあるし、道化師の格好をして風船を作ったりジャグリングをしたりするだけの人を指導する所もある。

もちろんちゃんとした道化師を勉強する方法もあるが、日本全国を考えるとまだまだその場所はごく僅かである。

道化師を習いたいが、どこで習えば良いか分からない。
でも道化師が好きでやりたい。

そのような人が多い事がわかってきた。

かく言う僕もとあるパントマイムスクールで仕事があると言うからやってみたらピエロの格好をして風船を配るもの。そんな所から道化師をスタートした。

パントマイムスクールの仕事なのに、パントマイムを必要としない仕事なのだ。
しかも道化師の事は何も教えて貰えなかった。

恰好だけではなく、中身を学びたいが、どうしたらよいかわからない。
そんなあなたの手助けができればうれしい。
中身も道化師となることにより、より多くの観客の心をつかむことができるようになる。

クラウン アルくん アルジェントさーかすで三茶de大道芸2019に出演した時の夜会での1枚

道化師とは?

道化師とはクラウンのことである。
ピエロはクラウンの中の一キャラクターである。

日本の大道芸・パフォーマンスの業界ではクラウンと言った方がなじみやすいため、ここからはクラウンと言うことにする。

では、クラウンとはなんだろう?

おどけて魅せる人の事である。
おどけるというのは、

  • 滑稽なことを言ったり、したりする。
  • ふざける。
  • たわむれる。

と言うことである。

人前でおどけたり、悪乗りをしたり、ボケたりしながら見るものを魅了していく。これが日本で考えられる一般的なクラウンである。

世界のクラウンはこう一言で言えないところがある。
国によったり、団体によってもいろんな考え方があり、海外アーティストとクラウンの話を始めると、それだけで一晩中語り明かせられるくらい。それぞれが自分のクラウンを持っている。

僕が影響を受けたBPZOOMの Bernie に言われたことは、「自分のクラウンを一生かかって探しなさい。それが見つかった時が引退するときだ。」と言われるくらい奥が深いものなのである。

だが、これを言ってしまうとなかなか先に進まないため、日本で求められるクラウンに絞って話をしていきたいと思う。

おどければクラウンなのか?

おどけてみせればいいのか?と考える人が多いと思うのだけど、その前に考えて欲しいことがある。

おどけた手口を知っていればクラウンとして成立するのか?
クラウン芸やクラウニングやクラウンの作品を行えばいいのか?

答えはNOである。

おどけた人は面白いが、その何が面白いのか?これがわかっていないとどんなにクラウンの芸を身に付けても人の心をつかむことはできない。

逆の言い方をすると、そこさえわかっていれば クラウン芸やクラウニングやクラウンの作品 が完璧でなくても人の心はつかむことができるのだ。

クラウンが人の心をつかむ理由

観客はおどけているクラウンの心理状態を見ているのだ。

クラウン芸とは、心境や心理状態を見せることによって観客と共感したり、笑いを誘ったりしていくもの、だから世界には物悲しいクラウン、涙を誘う感動するクラウンが存在するのである。

ただクラウンの手口を行っても、観客の心をつかむことはできない。
観客の心をつかむ根本がわかっていればちょっとしたクラウンの手口でもがっちりと観客の心をつかむことができる。

これはクラウンに限らずすべてのパフォーマーが取り入れられる、行うべき考え方だと僕は考える。

では、心理状態を見せるというのはどういうことなのだろうか?

クラウンのよくある行動を例にとって説明してみたいと思う。

集まれ!池袋みんなの大道芸2019秋 アルジェントさーかす 怒るアルくん

クラウンはよく失敗する。

クラウン芸を思い返してみてもらいたい。
良く失敗したり、上手くいかない、思い通り進まない。
こういった手口がよく使われる。

クラウン=失敗する人というイメージを持っている人も多いのではないだろうか?

だがこれは、失敗することが面白いわけではない。
失敗した時の心理状態が面白いのだ。

どうしよう?と悩んでいたり、
恥ずかしくなったり、
ごまかそうとしてみたり、
なかったことにしようと必死になってみたり…。

こういった心理が読み取れるから観客は笑ったり、共感したりするのである。

  • 何かを行う前の心理状況
    (楽しませようと思っている。絶対に成功させようと思っている。など)
  • 何かを行っているときの心理状況
    (一心不乱に打ち込んでいる。集中している。必死になっている。余裕で行っている。意識がそこにない。など)
  • 失敗した時の心理状況
    (ショック。恥ずかしくなる。やばいと思う。悲しくなる。など)
  • リカバリーしたときの心理状況
    (ごまかそうとする。なかったことにしようとする。言い訳をする。人のせいや物のせいにしようとする。など)

こういった時の心理状況が観客に伝わって、共感したり、共感できなかったり、裏切られたり、思いもよらない行動に笑ったり、驚いたりする。

この時の前の心理状況とのギャップがあればあるほど観客はその世界に没頭していき、笑ったり、声を出して驚いたりするのである。

ここに書いたのはほんの一例である。

クラウンの心理状態や考え方が一般人とかけ離れていけばかけ離れていくほど観客は興味を持つ。
そして、観客と同じであればあるほど共感していく。
これはどちらか一つではだめなのだ。
両方取り入れていく事によって観客の心を揺さぶり、虜にしていけるのである。

これは漫才などでも使われている手口である。

ボケの人が一般人からかけ離れていき、突っ込みの人が一般人の考え方に戻す。
この「あり得ない!」と「そうだよね!」という観客の感情を頻繁に繰り返すことによって観客を自分の世界にひこんでいく。

そしてそのギャップがあればあるほど笑いにつながっていく。

コメディとしても外せない手口であるし、コメディに限らず一般ドラマや映画などでも多用されている考え方だ。

心理状況を観客に伝える方法

まずは感じろ!

一番大切になってくることは、演者自身がしっかりと感じ取っているかどうか?である。
これは、表現するということだけではない!

演者が感じる事が出来ない状態で表現だけ行うと、嘘くさい演技になってしまうため、そこにリアリティーが無くなってしまうのだ。

表現したり演じようとするのではなく、感じる。これが大切になってくる。

感じる事が出来て、その次に演じることを意識する。こういった順番になってくる。

まず第一に考えないといけないのは、感じる事なのである。

そしてその感じるにはワンパターンであってはならない。

例えば、宝くじが当たった時嬉しいと思うはずだ。
これを感じるとき、100円当たったのか?1000円当たったのか?1万円当たったのか?10万なのか?100万なのか?1千万なのか?1億なのか?
喜びを感じる度合いは全部違うはずである。

嬉しい表現するうえで、当たった金額がどうであっても、1億円当たったと表現しているパフォーマーをよく目にする。

それぞれを適切に感じられるようになることが大切である。

その上で100円当たった時に1億当たった時の感情を表現し、1億当たった時に100円当たった時の感情を表現するなど、の演出を加えると笑いにつながるのである。

自分の間で行ってはいけない。

我々パフォーマーが演技をするとき、我々はすでに結論を知っていたり、次に何を行うべきかがわかっているため、演技の間や、テンポが速くなってしまう。

だから演者が思っている通りの間で行うと観客はついていけないのである。
最低限リアルの間が必要である。

では、リアルの間が出来ればそれでいいのかというと、実はこれも観客には理解できないことが多い。特に導入部分において、観客は心理状態を読み取ろうとしていないことが多く、テレビを見ているときのようにボーっと見ていることが多い。

これだと観客を自分の世界に引き込むことができない。

ではどのくらいゆっくりやればいいのかというと、

自分が感じる→客に伝わる→客が理解する→客がリアクションする

僕が意識しているのはこういったところである。

さらに言うと、観客のリアクションが大きくなっていく間はやめない。
場合によっては、さらにリアクションが加速する方向へ導く(もっと長くやったり、さらにもうワンアクション加えたり)

やめるタイミングは観客が教えてくれる。
観客のリアクションがMAXから下がってきたのがわかったらようやく次の行動に移る。

だが、当然すべてこれだけ時間を取って演じているのかというとそうではない。

長い間と短い間これらを複雑に組み合わせている。

こうすることによって強弱や緩急が付き、より観客を自分の世界に引き込めるのだ。

なんにせよゆっくりとゆったりと行う事が出来なければ伝える事が出来ない。

まとめ

クラウンに限ったことではないのだが、特にクラウンのパフォーマンスを見ている観客は技や手口を見ているわけではない。
クラウン(演者)を見ているのだ。

  • クラウンがどのような人なのか?
  • 何を考えているのか?
  • どういう心理状態でこういった行動をとるのか?

技術や手口はクラウンを引き立たせるためのアイテムでしかないのだ。

その為に大切なのが、自分の心理状態を観客に伝える事なのである。

ここからは応用編

正直これは公開しようかどうか悩んだマル秘テクニックです(;^_^A
なので、やるからにはちゃんと身に付けてください。

心理状態を想像させる楽しみを作る。

自分の心理状態を伝えることができた後は、このようなことに挑戦してもらいたい。

心理状態や考え方を観客に見せて、共感したり裏切ったりすることによって笑わせたり、拍手や歓声を上げさせたり、泣かせたりするのだが、実はその先がある。

それが演者の心理状態を観客に想像させる。というものだ。

想像力というのは、無限にあるだけではなく、観客一人一人が自分の価値観で想像を膨らませていくため、想像しているすべての観客を楽しませることができる究極の武器なのである。

それだけに、一朝一夕ではできないので、あきらめずに続けてほしい。

やり方は他にも方法はあるであろうが、僕が行っているやり方を説明してみたいと思う。

完全静止

人は動いているものに目が行く。
なので、道具や体が動いているとどうしてもそっちに目が行く。

では道具や体が一切動かなくなるとどうなるか?

人は本能的に動いているものを探し始める。

そこで唯一動くものを与えると、観客の視線はそこにくぎ付けになる。

これはフォーカスの与え方としてもよく使う技法なのだが、この時唯一動いているものを心の心理状態にする。
それも激しくうごめいている状態の心理状態にする。

そうすると微妙な顔色の変化だったり、微妙な目の動きであったり、微妙な表情の変化が起きる。完全静止の世界で唯一動いているものが心模様になると、観客はその心理状態を探ろうとして想像を始めるのだ。

これはドラマや映画などの映像の世界で、役者をアップにしているシーンを思い浮かべてもらえるといい。
ドラマや映画の名シーンと呼ばれるところでは必ずと言っていいほど使われている。

ドアップにすることによって他の情報をシャットアウトし、顔に集中させると、主人公の心理状態によって微妙に変化していく表情が見えてくる。

この時当然であるが、「はい!そこで瞬きして!」「そこで眉毛を数ミリぴくっと動かして!」などという演出は入らない。

役者の心模様が激しくうごめいた結果出てくるものなのだ。

パフォーマンスだとカメラのようにアップにすることはできない。

その為、すべての動きを止めることによって観客の視線を心模様に集める必要がある。

この時の心理状態が激しくうごめいていればうごめいているほど観客はその心理状態を探ろうとし、想像し始めるのである。

こうして観客が想像し始めると、それぞれの観客が自分が面白いと思う方向であったり、感動できる方向であったり、観客自身の心が一番動く方向に想像を始めるのだ。

後はこのテクニックをいつどのようなシーンでどのタイミングで使うかなのだが、これはそれぞれのストーリーなどで変わってくるので、いろいろ試してもらいたい。

ちなみに僕はこのテクニックを結構多用している。

長く静止しているときもあれば、一瞬しか静止しないときもある。スローモーションに応用することもある。
いろいろなシーンでいろいろな用い方をしている。

是非いろいろ試してほしい。

心がうごめくってどういうこと?

僕も初めてこれを聞いたときは、何のことかよくわからなかった。
心が激しくうごめくって何だ?

うごめく(蠢く)というのは、虫のようにもぞもぞと動くとか、 全体がわずかに絶えず動く という意味だ。それが激しく動くってどういう状態なんだ?
激しくもぞもぞと動くってどういうことだ?

これはあまりにショックな情報を受けて、言葉にできないような状況を指している。

ここからは実際にやりながら読み進めてもらった方が実感できると思います。

想像してもらいたい。

たまたま銀行から全財産引き出して家に置いているときに出かけたとする。
出先でふと気になる。
「あれ?今日カギをかけた記憶がない!」

想像できたであろうか?

こうなった時あなたはどのような心理状態になるだろうか?
ものすごく激しい不安に押しつぶされそうになるだろう。
その瞬間は言葉では処理できないくらい多くの感情が入り交ざって説明できない状態になる。

それなのに、笑ったり泣いたりというはっきりとした感情にはなっていないはずだ。

もちろんしばらくたって情報の整理が出来たら発狂したり、うろたえたりと、はっきりとした感情にはなってくるのだが、このふと思い出した瞬間が「心が激しくうごめいている瞬間」なのである。

できなかった人はもう一度しっかり想像してみてほしい。

これは一つの例である。

他には予期せぬところでおもいもかけない幸福が与えられたときとか、人は様々なシーンで心を激しくうごめかせるときがある。

この感覚をつかんでしまうと早いのであるが、これをなかなか理解できない人もいる。

そんな人はこんな訓練をしてみてもらいたい。

例えば技を失敗した時に心をうごめくシーを入れたいとする。

その技が失敗した時に起こりえるありとあらゆる感情を書き出してほしい。


失敗した。かっこ悪い。恥ずかしい。盛り下がってしまう。なんだ決まらないじゃん。帰ろ!と客が帰っていく。仕事がなくなる。収入がなくなる。パフォーマンス人生終わりだ。恋人に愛想をつかされる。自分のファンが離れていく。次も失敗したらどうしよう。ここで失敗したってことは、失敗の連鎖でずっと決まらない可能性がある。失敗している間に観客がどんどん帰っていく。これから先人前で成功することがないのではないか?笑われる。馬鹿にされる。仕事を振ってくれた人に怒られる。パフォーマー人生終わるかもしれない。いや、もう終わったのかもしれない。人生終わりだ。家賃が払えなくなる。ご飯が食べられなくなる。・・・などなど

ストーリーになっている必要もないので、ありったけのあらゆる感情を書き出してほしい。

例に書いた内容だと声に出すと1分位かかる文章だろうか?
声に出さなければ慣れてくれば20秒くらいかな?

これを全部同時進行にいっぺんに頭の中に流れてくる感じで5秒から7秒くらいで感じ取る。

読み上げるのではなく、感じ取る!

中には絵で頭に入ってくるものもあるだろうし、映像で頭の中に流れるものいろいろなものがあるだろう。

もはや言葉にしている場合じゃないほど多くの情報を同時に順不同に頭の中を駆け巡らせるのだ。

難しい人は、徐々に時間を短くしていって最終的に5秒から7秒できるように訓練してみよう。

これが強制的に心をうごめかせるための訓練方法である。

失敗した時だけではなく、うれしいとき、ハプニングが起こってどうした良いかわからないとき、感動した時など、いろいろ訓練しておくと様々なシーンで使えるようになってくる。

この訓練を真剣にやると、気が付くことがあると思う。

まだ真剣にやっていない人は、例で書いた内容で構わないので、何度か真剣にやってみてから次の文章を読んでほしい。

やってみただろうか?

これを行っているとき、激しく心をうごめかせているとき、体は固まっていないだろうか?
完全静止もしくは、スローになっていると思う。

そう!この技術は実は人形ぶりをするときの完全静止するときの技術の応用なのである。

僕がこの技術を学んだのは、ちゅうサンと『男と女』という作品を作っているときに大切な場所で完全静止できていない僕にちゅうサンが教えてくれた技術なのだ。

最近の人形ぶりを行う人のかなりの人が目を隠しているが、目を隠さずに瞬きすらしない人形を演じるときにこの技法を使うという。

その時のやり方は少し違うのだが、
目の前で自宅が火事になっているところを想像する。
バンバン燃えている。
今までも思い出が燃えてしまう。
今後の不安などいろんな思いが巡ってくる。

などというイメージトレーニングを
1分・3分・5分・10分と徐々に増やしていくのだ。

この時大切なのは、

  • 全身の力を抜抜くこと。
  • 取りたいポーズをとるための最低限の力以外のすべての力を抜いて行うこと。

ここまでは僕が言う『心理状態を想像させる楽しみを与える方法』と同じなのだが、
人形ぶりの時は、完全静止することを前提に行うというところが少し違う。

どちらにしても脱力した状態で行うことが大切となってくる。

応用編まとめ

今回なぜ火事のシーンで説明しなかったのかというと、指導していく中で火事に嫌な思い出があって、この手のことを想像したくない。という人がいた。
そこで別のやり方を探ったところ、悲劇以外でもいろんな感情で応用できることが分かったためだった。

そして、普通に動いて演技している人が突然完全停止するとなぜ止まったのか?と言うことが気になり、内面を探ろうとし始めることに気が付いたため、そこの部分をさらに研究した結果たどり着いた方法である。

調べてみると、想像する楽しみを与える。と言うことを言ってる人は沢山いるのだが、その方法を上げている記事はなく、自分で考えたことと、何人かそのことを言っている人達と会話をして何となくこう言うことだろう!という感じで行っていたものを今回説明できるように初めて落とし込んでみた。

初めてまとめたことなので、抜けていることもあるかもしれないが、抜けているものがあったら書き足していこうと思う。

追伸

正直今回2つの記事の内容量を一つにまとめてしまったのだが、別々に読むよりも絶対にいい。と思って一つにまとめてみた。

どちらの技術も読めばすぐに実践できるようなものではないが、理解できた時、必ずあなたのショーはいい方向に変わっていると思う。

あきらめずに何度も読み直して自分の中に深く落とし込んでほしい。

GEN(ジェン)


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